ふるさと納税をしている方もだんだん増えており、個人事業主の方だけではなく、会社員の方も最近は多くなってきました。
そんなふるさと納税の仕組みと、知らない方もいるかもしれない情報をご紹介します。
目次
ふるさと納税の仕組み
ふるさと納税とは、地方自治体などに寄付をすると、その分の税金の控除を受けることができる制度です。
ふるさと納税で1万円寄付したとすると、支払わなければならない税金である所得税と住民税が合計8,000円安くなるという仕組みです。
この1万円ー8,000円の差額2,000円が自己負担額といい、2,000円が実質的な寄付の金額となります。
この自己負担額2,000円でいくらまで寄付できるかは、その方の所得や家族構成により変わってきます。
次の控除額が目安となりますが、医療費控除や住宅ローン控除を受けている方は、控除額が変わってきますので、税理士に相談するか、シミュレーションをしてみましょう。
年収 | 控除額の目安 |
500万円 | 6万円 |
1,000万円 | 17万円 |
1,500万円 | 36万円 |
2,000万円 | 54万円 |
つまり、ふるさと納税は節税策として紹介されることがありますが、厳密にいえば節税策ではないということになります。
払うべき税金を前倒しして支払っていることになります。
このふるさと納税による控除を受けるためには、確定申告をしなければなりませんが、平成27年から「ふるさと納税ワンストップ特例制度」という制度が始まり、地方自治体5団体までであれば、それぞれのふるさと納税先の地方自治体に申請書を提出することで、確定申告をしなくても、控除を受けることができることになりました。
所得が給与のみの会社員の方は、もともと確定申告をすることがないため、このような制度を使って、ふるさと納税をしやすいような制度になっています。
確定申告をするとしても国税庁のホームページから簡単にできますので、ぜひやってみましょう。
https://www.keisan.nta.go.jp/h29/ta_top.htm#bsctrl
ふるさと納税の特典
ふるさと納税をされる方の目的で一番多いのは、やはり、ふるさと納税をするともらえる、その地方の特産物などの返礼品ではないでしょうか。
「ふるさとチョイス」や「さとふる」などのサイトでも紹介されていて、牛肉やお米などの食料品から電化製品などの日用品も返礼品として紹介されています。
https://www.furusato-tax.jp/
https://www.satofull.jp/
あまり知られていないふるさと納税のご提案
ふるさと納税の目的に共感して寄付する
ふるさと納税は地方自治体に寄付をするのが基本ですが、あまり知られていないものに、目的に共感して寄付をすることもできます。
佐賀県のNPOでは、1型糖尿病の子供を支援する寄付があったり、広島県では、犬の殺処分をゼロにする取り組みをしていたりします。
http://japan-iddm.net/furusato/
http://peace-wanko.jp/
返礼品に目がいきがちですが、このような目的に共感して寄付をするというのも、素晴らしい寄付だと思います。
クレジットカードで寄付する
ふるさと納税は、現金や銀行振り込みだけではなく、クレジットカードで寄付することもできます。
クレジットカードで寄付すれば、カード会社のポイントが付くので、その分おトクに寄付することができます。
現金や銀行振り込みは、手間がかかりますが、クレジットカードでの寄付はすぐに決済できるのもポイントだと思います。
決済がすぐにできるということは、12月ぎりぎりになっても寄付ができて、今年の所得から控除することができるということになります。
ふるさと納税の注意点
ふるさと納税で安くなる住民税は翌年分
ふるさと納税をすることにより、税金の控除が受けられる住民税は、寄付をした今年の分ではなく、寄付をした翌年分からの控除になります。
翌年6月に送られてくる住民税課税決定通知書の「税額控除額」というところで、ふるさと納税分が書いてあるか確認しましょう。
そのため、すぐに税金が軽減されているという実感がわかないことになります。
寄付を多額にして、生活費が不足するのは本末転倒なので、資金繰りには十分に注意して寄付をしましょう。
2,000円の自己負担とならない可能性がある
所得の金額により、2,000円の自己負担で寄付できるかどうかが決まるので、所得が予測できない個人事業主の方は注意が必要です。
ふるさと納税をしていたら、急に年末に事業の状況が悪化し、赤字になったときなど、所得が下がると、寄付した分の控除を受けることができなくなる可能性がありますので注意が必要です。
会社員の方は、給与が急激に下がるということは、なかなか考えにくいと思いますので、それほど注意する必要はないかもしれません。
ただ、病気で休職する可能性もありますし、職場を退職する可能性もあるかもしれません。
返礼品がすぐ届くとは限らない
ふるさと納税をしたことによる返礼品は、1か月程度で自宅に届くものから、人気の返礼品になると数か月ほどかかるものもあります。
忘れたころに自宅に送られてくるというイメージですね。
しかし、そもそもネット通販などで購入しているわけではありませんので、気長に待ちましょう。
すぐに返礼品が届くことをあてにして、寄付しないようにしましょう。
まとめ
ふるさと納税の仕組みと、あまり知られていないふるさと納税のご提案でした。
まずはふるさと納税で寄付をはじめることが第一歩だと思います。
ふるさと納税をして確定申告をするのもとても簡単にできるので、ぜひ、ふるさと納税おススメです。