起業したら、お客様へ商品やサービスを販売しなければなりません。
『値決めは経営』といわれるように、値段設定が最も大事な経営判断になります。
値決めについて考えることは、
・高くしすぎて売れなかったらどうしよう
・安くしすぎて薄利多売はやりたくない
など考えてしまいます。
ちょうど良い価格帯に設定することが実はとても難しく悩むことになります。
値段設定で悩んだ場合に値決めを合理的に行う方法をご紹介します。
目次
値段設定に迷ったら必見‼・・・値決めを合理的に行う方法
複数の価格帯を用意する
価格帯が一つしかなければ、お客様が買う際に検討する機会が少なくなります。要するに一度検討して終わりになってしまうのです。
準備した一つの価格帯がドンピシャでお客様の需要に一致することを狙うよりも、複数の商品と価格帯を準備して、お客様に選んでいただくようにしておくことで購買につながる可能性が高まります。
注意点としては、飲食店など一度の購買数が多い業種は別ですが、一般的に一つの商品やサービスを買っていただく事業では、商品数を多くしすぎるとお客様が『選ぶこと』を決定できなくなると言われています。
そのため、まずは『松』『竹』『梅』の3種類の商品を準備することがおすすめです。
『松』・・・最も高額な商品プラン。フルサービスを提供する商品設計
『竹』・・・中価格帯の商品プラン。最も効率的で販売したい商品設計
『梅』・・・低価格帯の商品プラン。低価格のため、まずは始めてみたいという方向けのプランで、後々上位プランへの移行を提案できる。
このような商品設計で考えると、すべてお願いしたい方は松のプラン。
コストを抑えたい方は梅のプラン。
中間をとってちょうど良いサービスを受けたい方は竹のプランを選択します。
日本人は上位と下位は選択しづらく、真ん中の竹のプランを選択しやすいという心理学を用いた値段設定です。
無料サービスを提供する
マーケティングの考え方で『フロントエンド』と『バックエンド』という考え方があります。
フロントエンドとは、まずお試しで商品やサービスを利用してもらい心理的なハードルを下げる方法です。
化粧品など無料お試しを行っているものも多く、消費者の最初の購買ハードルを下げ、商品の良さをアピールすることができます。
バックエンドとは、最終的に購入してほしい商品やサービスのことです。
一般的にはバックエンド商品が最も利益率が高く、事業を軌道に乗せることができます。
しかしいきなりバックエンド商品を売ることは難しいのです。
大企業であれば信頼してお客様は購入してもらえますが、中小企業やフリーランス、起業したての会社であれば信頼をしてもらうことがまずは第一です。
信頼獲得のため無料サービスを戦略的に利用しましょう。
無料サービスの注意点としては、
・期間を設定する
・無料期間中のサービス内容を考える
などです。
無料期間は長すぎても収益化が遅くなってしまいますし、短すぎて効果を実感する前に無料期間が終わってしまうと、有料期間に移行する前に利用者が解約してしまいます。
また、無料期間中にサービスをフルサービスで提供するのか、それとも一部のサービスのみ提供するのかなど考える必要があります。
アプリやITシステムなど利用者数に応じて人件コストなどがかからない事業の場合は、無料期間にフルサービスを提供してもらうことで有料に移行するための効果があります。
その一方で、無料期間のお客様対応に人件コストがかかる事業の場合は、無料期間を一部サービスの利用に留めておくと良いでしょう。
まとめ
値決めはとても難しく、正解がありません。
一度値段設定はある程度の価格設定で試してみて、
・値段設定が高すぎて契約できなかった
・高額で契約できたが、他社と比較して高額のためその後の解約が多くなった
・低価格すぎて業務が回らなくなった
などいろんな反省点がでてきます。
その都度、価格の改定を行い、適正価格を目指していきましょう。