個人で最も節税効果が高いものはやはり「住宅ローン控除」です。
正式名称は「住宅借入金等特別控除」といいます。
節税効果が最も高く税額がすべて還付されることもありますので、みていきましょう。
目次
最強の節税「住宅ローン控除」
住宅ローンの節税額
住宅ローン控除は税額控除というもので、税額自体を減らすものです。
所得控除と税額控除の違いは下のとおりです。
①所得控除(扶養控除、配偶者控除など)
ここから減額→所得×税率=納税額
②税額控除(住宅ローン控除)
所得×税率=納税額←ここから減額
つまり税額控除は最終的に計算された税額から、さらに減額してくれるので、節税効果が最も高いのです。
節税額としては、
平成26年4月から平成31年6月取得の居住開始(一般の住宅の場合)
4,000万円×1%×10年間=400万円
となり、10年間で最大400万円節税することができます。
住宅ローン控除の手続きはとても簡単
こんなにおトクな住宅ローン控除ですが、手続きはとても簡単です。
必要な書類を準備して税務署で確定申告するか、税理士に依頼しましょう。
必要な書類はこの5つです。
①住民票
②登記簿謄本
③売買契約書の写し
④住宅ローンの年末残高証明書
⑤給与所得の源泉徴収票(給与所得者でなければ不要)
控除を受ける1年目にこれらの書類を準備して確定申告しなければなりません。
2年目以降は、給与所得のみで会社の年末調整で終わっている方は、働いている会社に住宅ローンの年末残高証明書を提出して控除してもらいましょう。
共働き夫婦はダブルで節税
この住宅ローン控除は節税額は確かに大きいのですが、そもそも納税額が税額控除額より少ない場合は、切り捨てになってしまいます。
たとえば納税額が30万円であった方が住宅ローン控除を適用しようとして40万円分の住宅ローン控除を受けようと思っても、適用前の税額が30万円なので、10万円分の住宅ローン控除は切り捨てになってしまいます。
もし共働き世帯で、配偶者にも所得がある場合はこの残り10万円の住宅ローン控除を使用して、配偶者の節税をすることができるのです。
この方法を使う要件として、
①家の名義を夫婦の共有とする(持分を2分の1づつにする)
②住宅ローンを夫婦の連帯債務とする
の2つを満たす必要があります。
配偶者も同様に所得があり納税していなければ、この方法は節税にはなりませんので、使う際は注意が必要です。
夫婦二人とも適用1年目は確定申告が必要になります。
まとめ
住宅ローン控除は住宅を購入した方は適用している方がとても多い制度です。
万が一適用していなければ必ず適用するようにしましょう。