経営者のみなさんは「保険で節税しよう」という考えをどこかで聞かれたことがあるかもしれません。
保険の加入にはメリットとデメリットがありますが、十分に検討して入るとメリット受けることができます。
目次
保険のメリット
社長が亡くなった後の事業資金にできる
これは保険に加入して得られる最大のメリットです。
会社は社長が亡く、なった場合、会社は後継者が引き継ぐか、閉鎖することになると思います。
どちらにしても資金が必要になってきます。
後継者の方が引き継ぐ場合は、社長の代わりに経営をすることに慣れていないため、運転資金が余分に必要になってくることが考えられます。経営スキルを得るためのセミナーや本などの勉強費用も必要でしょう。取引での価格交渉に失敗することもあるでしょう。不要な経費を使ってしまうこともあるでしょう。このように社長の生前よりもさらに資金が必要になってきます。
会社の未来のために保険の加入を検討しましょう。
会社を閉鎖するための費用にできる
会社を閉鎖する場合は、従業員さんへの給与、退職金の支払い、買掛金の支払い、閉鎖のための届出や申告関係の費用が必要になります。
社長が亡くなった途端、取引先は取引を止めることがあるかもしれません。
取引先は社長を信頼して取引をしていたからです。後継者がいるとしても上手く引き継ぐことが厳しいことも考えておくべきでしょう。
社長の家族へお金を残す
さらに忘れてはならないのは亡くなられた社長の家族へお金を残す必要があります。
社長の家族は亡くなったショックに加えてお金の不安が残ることになりますが、これは非常に厳しいことになります。生活が厳しくなる上に借入金の返済までしなければならいとなると生活が困難になってしまいます。
家族のことを考えて必ず保険に加入しましょう。
節税しながら保険のメリットを得ることができる
黒字の法人であれば節税しながら保険に加入できます。
保険料は年間10万円、法人税率30%とします。
10万円×30%=3万円の税額が減ることになります。
つまり、保険料10万円-税金減少額3万円=7万円の実質負担で保険のメリットを得ることになります。。
借入金を返済することができる
会社の借入金は基本的に代表者である社長が。連帯保証人になることが必要となります。
中小企業の社長で借入金と同額の担保を提供できることはなかなか難しいと思います。
金融庁から「経営者保証に関するガイドライン」が公表されていますが、実質的にはまだまだ経営者保証を設定せずに融資を受けるのは難しい現状があります。
そのため、社長が亡くなった後、残された家族が借入金の返済義務を負うことになります。
会社の借入金の金額と同額の生命保険に加入していれば、社長が亡くなったとしても、保険金で借入金の返済を行うことができ、家族を守ることができます。
保険のデメリット
資金に困ったときに助けてくれる保険ですが、デメリットもあります。
無駄な保険に入ってしまう
会社に営業に来る保険の外交員、営業の方は保険は商品であるので、売って契約を取らなければなりません。
会社では必要ない高額な保障額、医療保険などの必要ない保険内容、赤字であったり資金が不足しているのに高額な保険に入っている会社がたくさんあります。
保険はあくまで保障であり、何かを生み出すものではありませんので、最低限の保障でコスパ良くるべ加入すべきでしょう。
一度、借入金の残高や保険の保障額を比べてみると良いでしょう。
経営セーフティ共済に加入しましょう
中小企業が必ず加入すべきものに「経営セーフティ共済」があります。
これは中小企業基盤整備機構が運営するもので、取引先が倒産したときに掛け金の10倍まで、無担保・無保証人で借り入れることができるものです。満額の800万円掛け金を収めていた場合は、最大8,000万円まで借り入れることができるので、突然の取引先の倒産に備えることができます。
さらに掛け金は全額損金に算入でき、40か月以上掛け続けて解約すると全額掛け金が戻ってきます。
毎月掛け金5,000円から加入できますので、加入しましょう。
まとめ
まずは資金にムリのない範囲内で掛け捨ての保険料が安い保険に加入しましょう。
借入金があればその借入残高と同程度の保険金額の死亡保険に加入して、家族に迷惑がかからないようにしましょう。
1,000万円の死亡保障でも掛け捨てであれば月々数千円で加入できます。