個人事業主やフリーランスのお客様からのご質問で最も多いものが、
『どこまでが事業の経費になるのですか』というところです。
この判断方法は事業に関係があるものは経費、
プライベートなものは経費にならない
ということになりますが、それぞれの勘定科目で悩むことがあります。
この判断基準を具体的にご説明します。
以前、記事で掲載した経費に入れることができる3つのステップのに2番目の『事業のために使ったか』というステップの具体的な判断基準をご紹介します。
目次
どこまでが事業の経費にできるか・・・ご質問第一位の疑問点にお答えします
どこまでが事業の経費になるかの判断基準
基準としては、①売上を上げるために使ったものであるか、
②経営を行うため、管理するために使ったものであるか
という二つのどちらかを満たすと事業の経費に該当することになります。
この二つの基準を詳しく見ていきましょう。
①売上を上げるために使ったものであるか
売上を上げるために使ったものの代表的なものは、ずばり『仕入』です。
これは経費に該当するのは当たり前なので、誰も迷いません。
売上が増えれば増え、売上が減れば減るため、金額が変動するということで『変動費』といわれます。
仕入に含まれるものとしては
商品を仕入れて販売する事業…販売する商品の仕入れ
サービスを提供する事業…サービスを提供するために直接必要になるもの
②集客のため、経営を行うため、管理するために使ったものであるか
売上の増減に関係なく固定的にかかる費用のため、『固定費』といわれます。
広告宣伝費…看板や、ホームページ費用、チラシ、パンフレットなどの『広告宣伝費』も売上を上げるために使ったものといえるでしょう。
広告宣伝費と認められるのは、お店の名前や屋号などを使った方がより経費として説得的になります。
接待交際費…飲食代など取引先との打ち合わせ、取引を円滑に行うための『接待交際費』も経費に該当します。
接待交際費の注意点としては、飲食を誰と行ったかが重要になります。
取引先の方が一人でもその場にいれば、接待交際費として経費にできますが、家族だけでの飲食代や、友達との飲食代は経費には該当しません。
旅費交通費…取引先や仕事関係で使ったガソリン代や電車代、バス代などの交通費も経費に該当します。
おすすめは仕事用とプライベート用でクレジットカードや電子マネーなどを分けておくことですが、必ずしもそうはできないことがあります。
その場合は、事業でどれくらい使ったかという割合で按分して事業の経費に入れることになります。
地代家賃…自宅兼事務所についても『地代家賃』として経費に該当します。
しかし自宅部分は事業用ではありませんので、経費に該当するものはあくまでも事務所部分になります。
経費に入れることができる事務所部分の求め方は、事務所用として使用している床面積の割合を出して、支払家賃に掛けて経費となる金額を求めます。
ここに挙げたもの以外でも経費になるものはあります。
判断軸を持っていれば経費にあたるか判断できるはずです。
まとめ
経費の範囲はわかりやすい判断軸を持っておくと、迷わずに判断することができます。
ポイントは
・売上を上げるために必要か
・集客、経営、管理のために必要か
という判断軸です。
この判断軸を満たす場合は必ず事業の経費にできます。
ご自分で確定申告をしている方も多いと思いますが、プライベートな費用は絶対に事業の経費に入れないようにしましょう。
判断軸がブレるときりがありません。
長い事業主としての今後を考えて、ブレない経営者になる一歩が経費判断です。