現在、私は福岡市博多区で税理士事務所を開業しておりますが、1年半前は東京の大手税理士法人に勤務しておりました。
福岡といえば、東京まで評判が伝わってくるほど以下のような良い評価があります。
・美味しいものが多い
・コンパクトシティで住みやすい
・起業に適している
このような良い評判があり、東京などからの福岡移住をお考えの方も多いと思います。
福岡に1年半暮らしてみて、実際の福岡はどういう所なのかをご紹介していきます。
目次
東京から福岡移住して1年半の実態お教えします!~福岡移住のメリット・デメリット~
福岡移住のメリット
美味しいものが多い
福岡は美味しいものが多いと良く言われます。
美味しいものは、
・もつ鍋
・明太子
・水炊き
・うなぎ
・海鮮
など色んな名物があります。
また、中州など夜の飲食店もにぎわっていますので、
中州イメージの夜が楽しい場所→美味しいものが多い
と連想されている方も多いかもしれません。
東京のようなお店によって当たりはずれはあまりなく、福岡は平均的に美味しいお店が多い印象です。
週末は飲みに行く方がとても多く、予約していなければ入れないお店も多くなります。
また、天神や博多駅付近の都心部では、月額3,480円でカフェ行き放題や、月額7,980円でランチ食べ放題もあります。
こういうサービスを使うと福岡はコスパ良く飲食もできる街です。
コンパクトシティで住みやすい
福岡はコンパクトシティで、福岡空港と博多駅が電車で10分かからない場所に位置しており、電車で20分圏内で主要な場所にはすべて移動できます。
東京や関東に住んだことがある方には衝撃的だと思います。
東京は通勤に往復2時間ほどかかることが一般的で、私も東京に住んでいたときは往復2時間以上かけて自宅がある練馬から職場がある丸の内まで通勤しておりました。
職場に近い場所に住もうとすると家賃がどうしても高額になり、手が出なくなります。
福岡ではそういうことはなく、通勤時間は30分圏内という方が多いと思います。
このように通勤などの移動についてのストレスは軽減されることが間違いありません。
住居の家賃で考えると、東京の家賃は山の手線内などであれば1LDKで月額10万円を超えることが普通ですが、福岡はその半額ほどで住むことができ、住宅コストをあまりかけずに生活できます。
起業に適している
福岡市はスタートアップにとても積極的で、スタートアップカフェという福岡市が支援している無料相談ができる施設があります。
その他にも起業支援策としては、
・研修を受ければ、会社の設立時に必要な登録免許税が減免される
・スタートアップ資金という制度融資があり、借入利率1.3%で保証協会への保証料が免除
などの制度が整備されています。
2019年現在の福岡市長である高島市長が、アメリカのシリコンバレーを目指して福岡市の経済を目指しておられますので、起業が失敗しても再チャレンジできるということを目標にされています。
IT企業など場所が業務の遂行上あまり関係がない業種にとっては、東京と比較して地価が安い福岡は魅力的なようで、福岡への本店移転を行っている企業も多数あります。
コンパクトシティという点ともつながりますが、福岡から東京への移動は、福岡空港が中心部から近いため、体感時間はあまりかかりません。
そのような点も福岡への本店移転が行われている理由のひとつかと思います。
移住を受け入れてくれる空気感がある
福岡には東京や関西から転勤している方がとても多くいます。
そのため、出身地が県外の方もとても多く、九州県内以外の関東や関西の方と出会うことも多く感じます。
その流れから、福岡県出身ではない方を排除するような考え方は福岡ではあまり感じません。
福岡以外の九州県内では地元志向が強い地域もありますが、福岡は他県出身者が多いことから地元志向が薄いかもしれません。
その一方で、福岡に住んでいる方は福岡が大好きという方が多く、
『福岡は良いところ、一番住みやすい』と考えている方が多い印象です。
福岡移住のデメリット
コンパクトシティだが、渋滞が多い
福岡は移動に時間がかからないということをお伝えしましたが、それはあくまでも電車での移動です。
福岡は地方都市ですし、電車で移動できる範囲は限られますので、メインの移動手段は『車』になります。
車はとても多く、福岡の道は
・道幅がせまい
・信号が多い
などの理由で渋滞が多く発生します。
そのため、車での移動は朝の通勤時間などとても時間がかかります。
都市高速の整備や延伸、線路の高架化など県や市も渋滞緩和の施策を行っていますが、なかなか改善していません。
車の運転が荒いといわれるのは、この慢性的な交通渋滞により、フラストレーションが貯まることが影響しているかと思います。
東京から移住する方は、交通手段と住む場所をしっかり考えましょう。
地価の上昇率が高い
福岡は確かに東京と比較すると地価は安く、東京のように1LDKで月額10万円を超える賃貸住宅などは福岡では中心部以外はあまりありません。
しかし、福岡は『天神ビッグバン』といわれる大規模都市開発などにより、急激に地価が上昇しています。
東京ほどではありませんが、中心部のテナントは軒並み高い家賃が必要となってきています。
一戸建てを建てたいという方も多いですが、福岡は地価上昇しているにも関わらず、一戸建て需要も高いため、土地の供給が追い付いていません。
将来的に一戸建てを考えている方は注意が必要です。
確かに東京と比べると福岡は土地は安いのですが、福岡を地方都市なので土地が安いと思いすぎないようにしましょう。(激安ではないという意味です)
観光地が少ない
東京では毎週どこかでイベントが行われていますので、行く場所や遊ぶことが尽きることはなかなかありません。
しかし、福岡はあまり観光スポットがないのが現実です。
思いつくところは、
・太宰府(太宰府天満宮に行ったら終わり・・・)
・糸島(おしゃれなカフェや海がある)
・能古島(BBQなど)
この他にもありますが、基本的には観光地が小規模かつ独立しており、連続して行きやすいという感じではありません。
私は毎週末、どこかに外出するのですが、私も移住して3か月ほどで行く場所に困ってしまいました。
福岡の方に休日のすごし方を聞くと、『昼間は寝て、夜に飲みにいけば良い』といわれるほど、昼間の観光地が少なく、夜の飲食店がとても賑わっています。
近隣の佐賀県や大分県、山口県などに行くこともありますが、福岡県内で考えるとあまり遊ぶ場所はありません。
まとめ
福岡移住をお考えの方向けに福岡移住で感じたことをご紹介しました。
メリットにも書きましたが、『福岡は良いところ、一番住みやすい』と考えている方が多いので、福岡在住の方に聞くと、『絶対福岡に移住した方が良い』という意見を言われるかもしれません。
しかし、やはり住む場所は好みがありますので、必ず全員に福岡が合うわけではありません。
そのことは肝に銘じていただければと思います。