私は福岡市博多区で開業税理士をしておりますが、税理士に受かるためには次の方法があります。
・税理士試験に合格する
・税務署に一定期間勤める
・弁護士や会計士になる
税理士を目指す場合は大抵が税理士試験に合格して税理士資格を取得する必要があります。
税理士試験は会計科目と税法科目合わせて5科目合格する必要がありますが、大学院で会計や税法に関する論文を書き、国税庁に提出すると一部科目免除されます。
科目合格制で1年で5科目受かっても良いですが、大抵は1年に1~2科目ずつ受けて、最終的に5科目揃えるということになります。
税理士試験はとてもコツコツ長期間受験する必要がありますので、根気がいる試験なのですが、この試験制度が税理士人生にとても影響を与えるというお話です。
税理士試験はその後の税理士人生を表している
私は税理士試験を目指し始めたのが大学2年生の時でした。
大学で日税連の寄附講座という日税連が主催する授業があり、毎週税理士会から派遣される税理士先生の授業を受けるというものでした。
この講座の受講前は弁護士を目指しておりましたが、弁護士は法科大学院の制度改正直後で、法科大学院を卒業して初めて司法試験の受験資格を得ることができ、司法試験に三回不合格になったら、もう一度法科大学院に入りなおさなければ、司法試験を受けることができないという制度に変わっていました。
期間が決まっており、もし不合格になった場合、30歳で職歴なし、資格なしという厳しい状況に追い込まれることになります。
その一方で、税理士は一度合格した科目は一生合格科目となりますので、確実に資格が取れるだろうと考えました。
20歳~22歳まではあまり勉強せずだらだらと試験を受けていき、いよいよ大学卒業となるタイミングで大学院に進学することにしました。
大学院では税法の論文を書くと税法科目2科目が免除されますので、早期に資格を確実に取ることができます。
そう考え、大学院在学中に1科目合格し、大学院卒業時点で3科目は合格状態で、残り2科目となりました。
このまま受験に専念することもできますが、そうなると受験が長期化した場合に、職歴がない期間が長くなりますので、地元の税理士事務所に就職することにしました。
初任給は17万円で手取りにすると15万円くらいだったと記憶しています。
未経験で雇っていただけただけでもとても嬉しく、仕事をしながら受験していきました。
仕事しながらの受験はなかなか思うようにはいかず、2年連続で合格科目はありませんでした。
仕事に慣れてきた3年目に簿記論、4年目に法人税法に合格して、無事に税理士試験を終えることができました。
このように私は税理士を目指し始めて8年ほどかかって28歳で資格が取得できました。
税理士という職業はとてもコツコツという仕事が多い職種です。
収入も顧問先を増やして顧問料をいただきますので、一気に収入が増えることはありませんし、
なかなか税理士を変更しませんので、顧問先も一気に増えません。
このコツコツと増えていく収入やコツコツと働く働き方が税理士試験と同じように感じます。
そのため、税理士試験では知識を試されるのはもちろん、コツコツと継続的に努力できるかどうかが試されているように感じます。
税理士受験生の方は受験時代はなかなか合格せず、とても苦しい辛い想いをしますが、必ず将来に役立つ期間です。
税理士試験は諦めなければ必ず合格できますので、頑張りましょう。