起業した後、経理や確定申告が必要になりますので、税理士事務所を探すのに苦労している方も多いと思います。
その理由として、
自分に合った税理士事務所の見つけ方がわからないということが一番の問題点です。
すべて税理士は同じのようですが、実際は得意な分野・不得意な分野があり、税理士全員が同じ業務をできるわけではありません。
そんな税理士事務所探しにお困りの方へ向けて税理士事務所の探し方をご紹介します。
目次
自分に合った税理士事務所の探し方
知人から紹介してもらう
最も多い探し方は税理士事務所を知り合いの経営者などに紹介してもらうことだと思います。
紹介のメリットしては、
・実際に体験している人からの紹介はハズレがなく、高い確率で良い税理士事務所に出会える可能性がある
・税理士事務所側もすでに顧問先である方からの紹介ということで、しっかり対応してくれる
という点が挙げられます。
その一方で紹介のデメリットとしては、
・紹介された税理士事務所があなたに必ず合うわけではない
・紹介のため断りにくくなる場合がある
ということです。
経営者と税理士事務所との関係は最終的には人と人の関係であり、経営者と税理士(税理士事務所の考え方)が合うかどうかは人それぞれになります。
そのため、実際に会って税理士事務所と面談してみなければわかりません。
まずは会って税理士事務所の考え方を聞いてみて、共感でき、納得できる税理士事務所を選びましょう。
紹介だからということで断りにくいと考える方も多いと思いますが、税理士事務所側も付き合いで契約したいということは無いはずです。
お互いが納得しなければ契約はしたくはないものです。
初期のシステム導入作業などには企業側にも税理士事務所側にもコストがかかりますし、一度契約頂いた場合はできるだけ長いお付き合いをしたいものです。
ネット検索で見つける
起業した人がすべて税理士の知り合いがいるわけではありません。
また、税理士を紹介してくれる知人がいるわけではありません。
その場合はインターネットで検索して税理士事務所を探す人が多いと思います。
『○○(地域名) 税理士』などと検索すると、近くの税理士事務所が出てきます。
問い合わせ→面談→契約という流れが一般的ですが、一度の面談で決める必要はなく、複数の事務所と検討することもできます。
注意点すべきはネット検索で調べて、料金が安い事務所や大手の事務所を選ぶ基準にしている場合です。
料金が安い事務所については、世の中のサービス全て同じですが、サービス料金には安い理由が必ずあり、税理士事務所での低価格でいえば、提供できるサービスを制限している場合があります。
しっかり顧問としてお付き合いしたい場合は注意すべきです。
税理士事務所側のコストがあまりかからないようにしているため、顧問料金を安くできるのです。
また、大手の税理士事務所は経験が浅い担当者があなたの担当となる場合があります。
一般的に、税理士事務所は所長税理士1人が税理士資格を持っていれば、その職員は税理士である必要はありません。
もちろん税理士資格を持っていいなくても知識と経験があれば同等のサービスを提供できるのですが、経験がある職員か経験が少ない職員のどちらかがあなたの担当になるかはランダムとなります。
失礼なお話かもしれませんが、税理士事務所にとって顧問料が高い顧問先と安い顧問先は対応が当然違います。
創業したばかりの会社や個人事業主など事業規模が大きくない顧問先については顧問料が高くはないため、若い担当者が付くことが多く、もし若い担当者に税金や融資の相談をしても満足な回答を得ることは難しいかもしれません。
また、税理士業務は経営に関わりますので、税金以外の知識や経験が必要になります。
海千山千の経営者の方と対等に対話することも若手の担当者にとって最初は難しいものです。
・担当者がコロコロ変わる
・若い担当者で相談しても意味がない
・提案がない
ということが税理士事務所との契約変更の大きな理由となっている場合があります。
実際に自分の担当になってくれる方がどんな人かをしっかり見極めて税理士事務所を決めましょう。
どのような基準で税理士事務所を選ぶべきか
話が合う税理士、信頼できる税理士
上でも説明しましたが、実際に税理士を選ぶ基準は、
・話が合うこと
・信頼できること
が最も大事になります。
税理士に経営者の方がされる話は、経営に関することだけではなく、身の上話までされることが多く、人間力が物を言います。
どんなに優秀な税理士であっても、なんか嫌いなタイプや信用できないタイプの人はいるものです。
そう感じた人に腹を割って相談することは難しいでしょう。
税理士事務所を選ぶ判断基準の第一優先は、話が合うことと信頼できることです。
得意分野があなたが重視しているものである税理士
税理士事務所に求めるものは、事業の規模や時期により変わります。
事業の時期でいえば、
・創業期は細かいことも相談しやすいパートナー的な税理士
・成熟期は総合的にサポートできる体制を整えている税理士
などです。
事業の規模でいえば、
・小規模事業では、なるべくコストがかからない税理士
・中大規模事業では、コストがかかってもしっかり対応してくれる税理士
などになるかと思います。
また、税務顧問が得意な税理士事務所もあれば、相続税など資産税が得意な税理士事務所もあります。
何でも相談できる総合型の事務所もあり、何でもできると聞くと安心できると思うかもしれませんが、逆にいうと何でもできるということは得意なことが無いということにもなります。
繰り返しますが、税理士事務所に求めるものは事業の時期や規模によって変わりますので、求めているものに合った税理士事務所を選びましょう。
税理士自身が担当してくれる
先ほど、大手の税理士事務所を選ぶ注意点を紹介しましたが、税理士が1人で運営している事務所であれば、税理士自身があなたの担当者となりますので、あなたの質問に対する回答に満足できる可能性が高くなります。
税理士事務所が拡大し、職員さんを雇用した場合は担当者が付くことになりますが、職員さんを雇用する前であればあなたの担当者が税理士自身となるわけです。
2020年3月時点ですが、平岡大輔税理士事務所も税理士の平岡自身が担当となります。(今後は変わる可能性がありますが・・・)
そういう事務所を選ぶことも一つの手です。
まとめ
税理士事務所の探し方をご紹介しました。
税理士事務所の決め方もそうですが、独立・起業した後は判断と選択の連続です。
悩むことも大事ですが、悩み過ぎて行動が遅くならないようにしましょう。
税理士事務所は特に創業期は事業の存続にとても大きく関わります。
税理士事務所の判断に迷った場合でもご相談ください。